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加工事例・ラボ

【修正版】【レーザーマーカー】POM(ポリアセタール)へのマーキング(印字)

加工事例:高速UVレーザーマーカーによるPOM(ポリアセタール)への高精細マーキング

1. POM(ポリアセタール)へのマーキングにおける課題と解決策

POM(ポリアセタール)のようなエンジニアリングプラスチックへのマーキングは、トレーサビリティの確保や製品識別のために不可欠です。しかし、POMは熱に敏感な材料であるため、従来のマーキング手法では熱によるダメージが大きな課題となっていました。具体的には、印字周辺の溶融、バリの発生、意図しない変色などが品質を損なう原因となります。これらの問題は、特に高精細な印字が求められる場合に顕著になります。
この課題に対し、レイチャーシステムズが提供する先進のUVレーザー技術は、熱影響を原理的に排除し、精密なマーキングを実現する最適なソリューションです。熱の影響を最小限に抑えることで、材料本来の特性を損なうことなく、クリアで高コントラストな印字を可能にします。

本ページでは、この先進技術を活用し、POMへの高精細マーキングを成功させた具体的な加工事例について詳しくご紹介します。

 

2. 加工事例の概要

本セクションでは、レイチャーシステムズが実施したPOM(ポリアセタール)への加工事例について、その概要をご紹介します。この事例は、当社の高速UVレーザーマーカー「SAMURAI」がいかにして熱に弱い樹脂材料へ高品質なマーキングを実現できるかを具体的に示すものです。

 

加工データ
項目
詳細
材質
POM(ポリアセタール)
使用モデル
SAMURAI
波長
355nm

このマーキングプロセスの成功は、次章で詳述する高速UVレーザーマーカー「SAMURAI」独自の優れた特徴に直接起因しています。

 

3. 最適なソリューション:高速UVレーザーマーカー「SAMURAI」

高速UVレーザーマーカー「SAMURAI」は、POMのような熱に敏感な材料への高品質マーキングに最適なソリューションです。その先進的な機能は、プラスチック加工における中心的な課題を解決するために設計されており、従来のレーザーマーカーの限界を超えたパフォーマンスを提供します。

 

3.1. UV光(355nm)による「コールドマーキング」の優位性
SAMURAIが採用する355nmのUV(紫外線)レーザーは、「コールドマーキング」と呼ばれる加工原理に基づいています。これは、熱エネルギーで材料を溶かしたり焦がしたりするのではなく、高い光子エネルギーによって材料の分子結合を直接切断する光化学反応を利用するものです。

このプロセスにより、被加工物への熱入力が最小限に抑えられます。その結果、POMのような熱に弱い材料に対しても、溶融や変色といった熱ダメージを一切与えることなく、シャープで高コントラストな印字が可能です。この「ダメージレス」な仕上がりは、製品の品質と美観を高いレベルで維持します。

 

3.2. 生産性を向上させる高速・高精度マーキング
SAMURAIは、優れた加工品質と高い生産性を両立させるために、以下のハイスペックな性能を備えています。
• 印字スピード:600文字/秒
    ◦ 高速な生産ラインにも余裕をもって対応でき、タクトタイムの短縮に貢献します。
• 最小スポット径:Φ7μm
    ◦ 極めて微細なビームにより、小型電子部品へのマイクロQRコードの印字や、複雑なロゴ、微細文字のマーキングを驚異的な精度で実現します。
• 最大印字エリア:500mm × 500mm

    ◦ 広範囲への一括マーキングが可能となり、大型部品や多数個取りのワークにも柔軟に対応できます。

 

3.3. 将来のニーズに応える究極のカスタマイズ性
SAMURAIが他のレーザーマーカーと一線を画す最大の特徴は、その卓越したカスタマイズ性です。従来の固定的なシステムとは異なり、ユーザー自身でシステムの構成を柔軟に変更・拡張することが可能です。
• レーザーシステムの載せ替え
    ◦ 導入後の用途変更(例:低出力から高出力へ)にも対応できます。
• FΘレンズ等の光学レンズの交換
    ◦ 集光スポット径や印字エリアを、加工対象や目的に応じて最適化できます。
• ガルバノスキャナーの交換
    ◦ より高速、高精度なスキャナーへのアップグレードが可能です。
• エキスパンダーレンズの調整・交換
    ◦ ビーム品質を微調整し、最適な加工条件を追求できます。

この柔軟性は、SAMURAIを単一目的のツールから「未来を見据えたプラットフォーム」へと昇華させます。これにより、将来の材料変更、生産要求の高速化、あるいは全く新しい微細加工への展開といったニーズの変化が生じても、システム全体を買い換えることなく対応可能です。この適応性は、初期投資を保護し、長期的な投資対効果(ROI)を最大化する戦略的資産となります。

 

4. SAMURAIが従来システムを凌駕する理由

SAMURAIの真価を理解するためには、そのモジュール設計が従来のレーザー、スキャナー、光学系が一体となったシステムとどう違うのかを比較することが有効です。
SAMURAIは各コンポーネントが分離しているため、圧倒的な柔軟性と拡張性を誇ります。
機能
SAMURAIシステム
従来の一体型システム
出力バリエーション
1W~50W
最大5Wなど
システム構成
分離式
一体型
カスタマイズ性
レーザー、光学系など各コンポーネントの交換・調整が可能
交換可能箇所なし、または限定的

この比較から明らかなように、SAMURAIの分離・モジュール式アーキテクチャは、従来の一体型システムに対して明確な優位性を持っています。用途の変更や性能向上に合わせてレーザーや光学部品を交換でき、メンテナンス性にも優れています。このモジュール性は投資リスクを根本的に低減します。一体型システムでは重大な故障がユニット全体の高額な交換に繋がりかねませんが、SAMURAIは的を絞った効率的かつ経済的な部品レベルでの修理・アップグレードが可能です。これにより、優れた稼働時間を確保し、システムのライフサイクル全体で見た総所有コスト(TCO)を大幅に低減します。

 

5. あらゆるニーズに対応するシステム構成

SAMURAIシステムは、研究開発ラボから工場の生産ラインまで、さまざまな運用環境に合わせて選択できるよう、2つの標準構成をご用意しています。
5.1. デスクトップ型
ワーク設置エリアとレーザー露光防止窓を備えた筐体を持つモデルです。安全性を確保しつつ、ラボでの実験や試作、小ロット生産に最適なシステムです。筐体に安全対策が組み込まれているため、設置後すぐに安全な環境で運用を開始できます。
5.2. 装置組込型(リニア型)

スリムな形状で設計されており、新規の生産設備はもちろん、既存の装置への後付けも容易です。設置スペースが限られる環境にも柔軟に対応できるため、生産ラインの自動化に貢献します。生産ラインの自動化構想において、シームレスな統合を実現します。

 

6. まとめとお問い合わせ

高速UVレーザーマーカー「SAMURAI」は、POM(ポリアセタール)をはじめとする熱に敏感な材料へのマーキングにおいて、決定的なソリューションを提供します。その核心的な利点は以下の通りです。
• ダメージレスなコールドマーキングによる高品質な仕上がり
• 生産性を飛躍させる高速・高精度な印字性能
• 将来のあらゆるニーズに対応する比類なきカスタマイズ性

最終的に、SAMURAIは従来のマーカーの限界を克服し、品質、生産性、そして技術革新において新たな可能性を拓く力をお客様に提供します。

 

レーザー詳細仕様のご説明、お客様のご用途/ニーズにあわせてレーザーシステムや加工装置のご提案を致しますので、
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